年度の始めに。

きょう、たきちはあたらしい年度を迎えました。ご支援いただいたみなさまに心から御礼もうしあげますとともに、これから始まる一年、どうぞご支持とご指導をいただきますようおねがいいたします。わたしはもともとものを作るところから出発していますので、いまのわたしたちの業界の状態にはとても悲しい思いをしています。でも、練馬の片隅から拝見していましても、きものを着たい人はとても多いと実感いたします。でも私たちの業界は対応していない・・・のではと感じています。どうすれば・・・全体のことはわたしにはわかりませんが、自分にできることを懸命にさせていただくことしかわたしにはできません。魅力的なきものをごらんいただくこと。その値段が、妥当だとおもっていただけ、その値段ならば着てみよう・・・と思っていただける品物を提供することにつきます。この一年そのように努力をいたします。どうぞよろしくお願い申し上げます。たきち

藤井絞り、紫地小紋3反

 

 

 

きょうは藤井絞りさんが東京に出かけてくれていましたので、日本橋まで行ってまいりました。中央の小紋は黒地のように見えるかもしれませんが、ごく濃い紫です。この絞りが一番重く、わたしではちょっと買い切れないかな・・・とおもいましたが、求めてみました。左端の蔦の柄は、今年の一月に求めた柄です。右端の柄は、2年ほど以前に黒地で求めています。また、今回から値段は出せなくなりました。以前のページをごらんいただき、おおよその値段をお察しください。また、電話やメールで問い合わせていただけば、気軽にお答えいたします。藤井さんは三越特選に直営店を持っておられ、多くの呉服専門店に販売しておいでです。あまりご迷惑になるようなことは避けねばならないのです。

わたしは帯をほしかったのですが、一月にまた売りましょう・・・と軽くかわされてしまいました。どちら様も以前のように”いいよ”といって売ってもらえなくなりました。わたしが年を取って、能力が落ちたのではなく、時の流れなのです。でも、たきちは姿勢を変えず、努力をつづけたいとおもいます。

7歳のお祝いのための小紋Ⅰ

 

この小紋は7歳のお祝い着のためのきもの地ですが、一反を縫い詰めて仕立てますので、16~18歳までお召しいただけます。数年前まではわたしもこのような小紋をお勧めしていました。最近は訪問着になった形の仕立て上がりが全盛ですので、お勧めすることもなくなっていたのですが、外国でもお召しになられる立場の方が、既成の訪問着のお祝い着はどうしても避けたい・・・とのご意向で、本友禅のこの小紋を思い出して京都に尋ねました。もう染めていないのでは…と思っていたのですが、元気に継続なさっておられました。既成の訪問着は友禅のものは少ないです。本友禅の訪問着と比べては、この小紋のほうが圧倒的に安いです。それと、十代いっぱいお召しいただけることがけっこう値打ちがあると思います。約10万円くらいで仕立て上がります。生地、染めともにきちっとつくられた友禅の仕事です。このような7歳のきものもございます。一度だけなら貸衣装が簡便でいいと思います。機会があるときにはきものを着せて・・・と思われる方がございましたら、このような小紋のきものもお考えの中に入れていただきたいと思います。

最近はホームページをご覧いただいて、お越しいただく方が多くなりました。私にとってはとてもうれしいことですが、なにしろ年と取ってきましたので、あまり頑張りがききません。土曜日、日曜日もわたしはあまり外出をいたしませんので、電話をいただけば、日曜日でもご都合がよろしければおまちいたします。

7歳のお祝い着のための小紋Ⅱ

 

 

 

全部で5反送ってもらいました。こちらは全部も求めるのではございませんので、5柄アップするのはいけないのですが、たぶん多くの方が、あまりご覧になられたことがないかも・・・と思い、拝借してご覧いただきます。

高島と丸勇さんの袋帯

 

 

左の写真の丸勇さんはわたしは存じ上げないのですが、品物から拝見して中堅の手堅い機屋さんのように思えます。まじめな帯でございますね。右の高島さんは老舗の機屋の唐織の技術者を迎えて、そうとう頑張っていいものを作ろうと努力なさっておられます。がんばっておられる機屋さんです。どちらの帯も、若い方の小紋から付け下げ、また無地のきものに合わせて。礼装の帯としてお使いください。値段は¥30,000、-(別税)でお願いいたします。

西哲機業と野々村の袋帯

 

 

 

 

写真の左の帯地は、証紙番号132の西哲機業さんの帯地です。丸練り本袋の地です。西哲さんはいまはございません。やわらかなよく練られた糸を使い、表と裏と同時に織る本袋の帯です。ご覧いただきますように、この帯は礼装用の格式の高い帯ではございません。普通に日常お使いいただくお稽古だったり、ちょっとしたお出かけのための帯地です。帯地としては頂点のものではなく、底辺の、低コストで良質の糸を使った、いわゆる無印良品です。たくさんの方にお使いいただけて初めて成り立つ性質のものです。きものが日常から離れて、同時にこのような低利潤の良質な帯もなくなります。もっと胴かかりの多い重い織りの帯も織っておられましたが、それらはわたしも10万を超えてお求めいただいていました。地味な帯のようにお感じなられるかもしれませんが、若い方にも素敵ですよ。

右の写真の帯は証紙番号25の野々村さんの帯です。さすがに25というと老舗の機屋さんです。同じような帯とは織りが全く違い、いい織をしておられます。こちらは、無地の紋付や付け下げなどに合わせていただきたい、小ぶりな礼装のための帯です。名古屋帯の感覚に近いですから、名古屋帯としてお使いいただけると思います。二点とも¥30,000、‐(別税)でお願いいたします。

芳彩と川村久太郎袋帯

 

 

今日からふたたびたきちの在庫の値下げ品にうつります。在庫もそんなに多くはございませんがごらんください。左の帯地は芳彩の真綿モール織りと名付けられたおしゃれ帯です。小紋から紬などに幅広くお使いいただけます。やわらかな糸質で、使いやすい帯地だと思います。手に取っていただきたい柔らかさです。右の川村久太郎の帯地は結城の白生地に友禅で柄を染めた帯です。やはりおしゃれな帯地ですが、普段の紬や小紋にもお使いいただきたいと思います。二点ともに¥30,000、-(別税)でお求めください。たきちの処分ですから安いと思います。