新さんの袋帯

 

 

 

新さんは古い機屋さんなのですが、近年、息子さんがいままでの手織り引き箔の重い帯から、デザインも織り方も一変なさって、ごらんのようなモダンな柄に変えられました。デパートに出品なさる問屋も着目しておられ、いま売り出し中の機屋さんです。何よりも軽いことも魅力の一つになるのではないでしょうか。染色も織もいまは大きな変化の時代です。新さんも参加なさって、業界の若手が集まり研究会を開いて研鑽を積んでおられます。そのような努力も生産の現場ではなされているのですが、膨大な経費をかける流通の部門が経費の抑制などの努力をしていけるといいのですが・・・。この木春菊は明治時代に日本に渡来した花で、マーガレットの別名です。春に咲く花で、この帯地も春の感覚ですが、秋にお締めになられて違和感はございません。また、図案化されていますから、菊の図案とおかんがえいて差し支えはございませんと思います。私の扱う数ですから、ささやかな本数ですが、そこそこの数をお求めいただいております。この一本のみ残りました。デパートなどで価格をたしかめいただきたいとおもいますが、わたしは¥105,000、-(別税)でおねがいいたします。

加工途中の訪問着

 

 

まだきものになっていない状態ですが、加工の途中をご覧いただきたいと思ってアップいたします。一番目の写真が上前です。地色は右の端にすこし見えています金茶です。半身は無地で半身に柄がございます。デザインそのものは、寛文小袖を写したような大胆な柄取りです。寛文小袖は将軍秀忠の娘、和子さまが天皇家に嫁がれ、京都の雁金屋に注文して好みの小袖をおつくりになられ、京都の富裕層に圧倒的に支持されて京都から江戸を席巻したデザインを総称してなずけられています。元禄期にいまのきものが完成して、以後今日に至っているのですが、現代のきものにまで寛文小袖がおおきな影響を与えています。雁金屋さんのデザインは今も残されていまして、非対称の美ともうしますか、日本の美意識の根幹をなすものとしてとても評価が高いものです。雁金屋さんの次男が尾形光琳で、三男が陶芸家として知られる尾形乾山です。とうぜん光琳もこのような小袖のデザインにかかわっていたであろうと想像されるのですが、まだ十代であったのですから中心の役目ではなかったのでは・・・と想像しています。写真にもどって、このきものはいま、糊伏せが終わり、地色とぼかしの加工が終わり、これから彩色にはいるところです。この状態で、お客様がご満足か、これからの色挿しをどのようにするか・・・染め屋さんが上京の折り、たきちでお客様と打ち合わせしていただきました。なんどもお客様と会っているうちに、ご希望が理解できてまいります。色を挿した後、定着させ糸目糊を落とし、刺繍や金加工をして完成です。やく半年の工程です。染めあがりましたらもういちどご覧いただけるとおもっています。ホームページにアップすることを快くご承諾いただけました。感謝申し上げています。

真綿紬Ⅱ

 

 

 

 

 

昨日に続いて真綿紬をごらんください。当時、真綿は原糸としていろいろな機屋さんが求め織物にしておいででした。産地の人はその間の事情をよくご存じで、世間話の中で私たちは知識として身に着けてまいります。今は真綿の原糸が不足ですので実力がある機屋さんは自家で糸を紡がれます。おおくの機屋さんは、真綿から撤退しなければならない・・・状況のように伺います。この一反も¥59,000、-(別税)でおねがいいたします。下の縦縞の紬は、すこし糸が硬いですから、単衣になされますと腰があってよろしいかと存じます。こちらは廃業なさる呉服屋さんから求めておりますので、値段は安いと思います。¥29,000、-(別税)でおねがいいたします。お稽古着には丈夫で惜しげなくお召しいただけると存じます。

米沢・真綿紅花紬

 

 

 

 

 

わたしは紬が得意ではなく、安く求めましてもなかなか売れません。染色や帯の織りはひと目見ればどのようなものを作りたくて制作しておられるのかわかるのですが、紬はそこまで感じません。わたしが着てみてこれはいいもの、これは疑問・・・・とわかるくらいなのです。この紬も先日米沢の買い継ぎのかたに教えてもらいました。いまはこの真綿の原糸が手に入らなくて真綿紬が織れない状況のようです。この反物は在庫ですので、安くでお求めいただきますが改めて求めることができないようです。紅花染めは米沢にとっては別に珍しいことではないようですが、天然染料の扱い方は化学染料とはまた違う世界で、次第になくなって行くでしょうと思います。適温も触媒も違いますから手はかかる染めだと思います。とりあえず、3点ございますが、¥59,000、-(別税)でお願いいたします。単衣によくお稽古着として惜しみなく酷使していただけます。値段は安いとおもいます。

河崎さん、袋帯二点

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨日に続きまして河崎さんの袋帯を二柄ごらんください。糸錦で金銀の糸を使わずにこれだけの存在感のある帯を織りますのは、デザインもですが織そのものがよほどしっかりとしていないと表現できません。西陣にはまだまだこのような有名ではないけれどしっかりとしたフアンがついている機屋さんがたくさんおいでです。七野の箔一丁など、みなさまにご紹介できなかった魅力あふれる帯たちがございます。ご紹介できる日もありますかとおもっています。この帯は昨日と同じ¥125,000、-(別税)でお願いいたします。

河崎さん袋帯

 

 

 

河崎さんの袋帯をごらんください。ただいま三流れ在庫がございます。河崎さんは今の代の祖父にあたられる方が龍村平蔵さんの工場長を務めておられました。平蔵さんが亡くなられて独立して機屋として織り始められました。今の代の方は、帯屋さんとしてよりもタペストリーの作家としてのほうが通りがよろしいかもしれません。感覚的にそのような雰囲気を感じさせるデザインを多用なさいます。この帯は本袋に織られていまして、糸遣い、機は龍村さんをほうふつとさせます。わたしはもう注文することもございませんが、新柄を意欲的におつくりになっておられ、新しい感覚の袋帯としてファンをお持ちでございます。170000でお求めいただいておりました。在庫の処分として¥125,000、-(別税)でおねがいいたします。わたしがのれんを降ろすにあたり、ただいまバーゲンセールをいたしております。みなさまは閉店セール、90%OFF といった文句をよくご覧になられるかもしれません。でも、多くの場合、その店の商品ではなく、問屋の処分したい持ち込み商品の場合が多いです。わたしはそのような仕事のやり方をしたいとは思いませんし、いたしたこともございません。可能な限りの値下げはさせていただかなければ・・・と思っていますが、半額にはとてもできないのです。品物は吟味してたしかなものを選んでおります。いつもお求めいただいている値段ではご納得いただけないでしょうとおもいますが、三割くらいの値下げが限界でございます。どうぞご理解をいただきたいとおもいます。

きょうは涼しい朝が迎えられました。このような朝を迎えたのは久しぶりのような気がいたします。気持ちも新しく、年の暮れに向かって頑張れそうにおもえます。9月に入り、京都の生産の現場のはなしも聞こえてまいります。帯の世界はほんとうにひどいことになっているようです。とにかくいいものが作れない・・・との悲鳴が聞こえます。泰生さんに頼んでいた〆切りの整経も染める職人がいなくて、断念しなくてはならない・・・ようです。作れるものがどんどんレベルが下がって行く・・・時代はとても悲しいです。よりいいものを・・・と思うことで支えられてきた誇りもくじけそうです。でも残された日々を自分の力の及ぶ限り努力をしてまいります。

小森の袋帯、二点

 

 

 

 

 

 

小森さんの上質の帯地二点をごらんください。上の縦枠に華紋の柄は、織機で織られていますが、糸質はとてもよく、柔らかくふっくらとした地の織りです。ご覧いただきますように、二釜半の大きい柄なのですが、名古屋帯の延長のようなやさしい織りだしで、権威的な雰囲気を持っていません。これは小森さんの特長で、糸や織は丁寧でいい仕事がしてあるのですが、親しみやすい穏やかなタッチの帯に織られます。(もっとも、振袖用や留袖のための帯地で豪華な織りだしの帯も織っておられます)訪問着や付け下げにはよく添ってくれ、きものを引き立ててくれる帯地だと思います。下の帯地は、同じ小森さんの帯なのですが、こちらは手織りの本袋、引き箔の帯地です。いまはこの機は織っておられません。以前にHPでご覧いただいているのですが、立派そうに見えないせいかお求めいただけないで今日まで手元に居りました。この帯地は一桁違うくらいほんらい高い帯でございます。紋付の無地にもお使いいただけますし、付け下げなどには上品な帯地として合わせていただけると存じます。二点ともに¥98,000、-(別税)でおねがいいたします。