大澤さん藍染め江戸小紋Ⅱ

大澤さんの藍染めは、すべて京都の藍香房という会社に納められていました。私にはとても買えるような値段ではありませんでした。当時は大手のきものの商社が経営危機にあり、わたしはそこから相当量求めたことを思い出しています。今回はその藍香房が倒産いたしまして、流通が混乱して私のところへ声がかかり、求めた次第でございます。なじみの京都の買い継ぎに打診したのですが、桐の箱に入れて、1反づつ立派な値段で売られています。この4反に限り、¥137,000(別税)でお願いいたします。また、前のページの最初の柄の4枚目の写真をご覧いただきたいのですが、中央に横に線が入っています。型継ぎの跡ですね。これはシルクスクリーンや転写では出ませんが、手付けの江戸小紋では必ずできます。捺染の場合は補修が出来て、わからないように直すのですが、藍染めでは染料が中まで浸み通っていますので、補修は無理なのです。これは染めキズとは申しません。ながながと申しげてすみませんでした。大澤さんの藍染めの江戸小紋は、70~80年はお召しいただけます。とてもお勧めしたいきものでございます。