菱健小紋、整理いたします。

 

 

 

菱健さんは京都の染め屋さんとしては、老舗ながら決してお高く止まらない、わたしにとっては貴重な染め屋さんです。何十年とお付き合いいただき、いまもって別染めなどお願いしています。特に菱健でなければ染めることが出来ない付け下げはとても強い味方です。似たようなものをいろんな染め屋さんが染めておられましたが、いつとはなく消えてゆきます。最近、みなさま付け下げを望まれる方が多く、ぼつぼつ地色や柄を吟味して菱健さんに染めてもらおうと考えています。ただいまはいろんな在庫が多く、まず小紋をある程度処分して、付け下げを染め出ししたいと考えています。菱健さんの小紋はただいま10反ほどありますので、これを全品¥30,000(別税)で処分したいと思います。ただ、今もって染め出しをする柄ですので、いつもできる値段ではございません。地色を替えてご注文いただいたりいたしますので、今回一か月の間の値段とお考えください。写真の上の2反は、生地の凹凸を生かして、シケ引きのような味わいを出しておられますが、普通に糊を置いて引き染を加工した友禅です。仕事はきちっと染めた友禅ですが、生地の特徴を効果的に使って、上手に作っておられるな・・・と感心いたします。お茶などのお稽古にもよく、街着としても何気ないなか、おしゃれな味わいがあります。単衣にもさわやかなきものになります。下の丸紋の飛び柄は、昨年末、新年のお茶席にお召しいただきたいと、五色染め出した中の一点です。柄の中は手で挿していまして、お年の幅も広く、若々しい品の良い礼装になる気品のある小紋です。