柄と季節

はっきりと季節のわかる草花はやはりその季節以外にお召しになることは問題があるでしょう。
季節の少し前に着ることも心得です。桜は花が咲くまでに着終わるように、梅はお正月から2月半ばくらい、松はやはり新年や祝儀の席にふさわしいでしょう。もみじは秋ですがデザイン化して夏にも使います。
夏に沢蟹を描いて涼感を演出するのもしゃれています。
汗ばむ単衣の時期に、柳に雪の積もった雪持ち柳のきものを拝見しましたが私は心憎いセンスあふれるきもの・・・と思いました。どのように季節の図案を使うか、タブーをどのようにおしゃれに変えてゆくか・・・どうぞ枠を広げてきものを楽しんでください。

季節を代表する草花:藤、つつじ、萩、芝、松原、千鳥、梅、竹、蔦など
秋草文:菊、撫子、かきつばた、おみなえし、芙蓉、蘭、けし、水草などがあります。
吉祥文:鶴亀、鳳凰、龍、松竹梅、四君子、牡丹、宝ずくし、など。
有職文:平安時代に公家社会で育まれた紋様です。
小葵文、唐草文、幸菱文、立涌文、亀甲文、七宝文、雲鶴文など。
秋の七草:萩、尾花(芒)、蔦、撫子、女郎花、藤袴(蘭)、桔梗