麻八寸、名古屋帯

麻の普段帯です。産地は判りませんが、中国ではなく、多分、関東のどこかだと思います。桐生、足利などではないでしょうか。糸質は大麻のすこし硬い糸です。かって、このような帯はわたしはずいぶん扱いましたので、産地などはたぶん間違いないと思います。派手さもなく、求めてみたい魅力をあまり感じられないかもしれませんが、お使いいただきますと、素朴な、どのきものにでも合う感じを重宝なさると思います。かっては川越唐桟や阿波しじらなど単衣の優れた普段着がございました。そのようなきものに合わせる目的で織られた帯でございます。現在では、小千谷の染めた小紋や久留米絣り、米沢の紬などにお使いいただけるとおもいます。夏物の粋紗などにも合わせていただいていかがでしょうか。昨年、あるチエーン店が閉店するときに求めました。ですから、若い女性を対象に考えて作られていると思います。決して粗悪品ではありません。感覚としては30年ほど以前のようにおもいますが、極彩色の浴衣帯などの中にあってはほっとするような優しさがあります。¥5,000、-(別税)でお願いいたします。