結城の生地に染めた栗山紅型

今年の一月、栗山さんの同じ柄を求めました。柄の数は多いのですが、わたしの好きな柄がめったにありません。また、生地が今回は真綿を抜きに使った大島ではなく、結城の白生地でした。真綿で織った大島生地はとても楽しみにしていました。じっさいにお召しいただいて、しわにもなりにくく、着心地もいいですよ・・・との感想を伺っていましたので、もっと違う柄も・・・と思っていたのですが、真綿が手に入らなくなって、真綿の大島は織れなくなりました・・・とのことでした。じっさいに、米沢でも真綿の紬を注文しても、真綿そのものが手に入らないので、製品がありません・・・といわれます。この反物の結城の生地は糸質も柔らかく、石毛の白生地としては品質はよろしいと思います。染め味は大島と比べて落ちるとはおもいません。また、染め元の買い継ぎのかたは、栗山さんが大幅な染価の値上げを求めておられ、振袖から小紋、帯にいたるまで、値上げせざるをえません・・・と言っておられました。仕事に比べて栗山さんの染価はたしかに安いと思います。私自身は栗山さんが手抜きもしないでよくこの染価でなさっておられる・・・と思っていました。やはりいい仕事をつづけてもらわねばなりませんから皆様に一割くらいのご負担をお願いせざるを得ないとおもっています。この反物は同じ値段の¥96,000、-(別税)でおねがいいたします。