ブドウの帯

 

ひどい写真で、自分ながら情けないのですが、仕立て上がってまいりましたら、改めて照明を工夫して再度ご覧いただきたいとおもいます。先日、筆を挿した状態でごらんいただきました。今日は彩色が上がり、仕上げができております。お客様のご希望も、上品な仕上がりに・・・とのとのことで、誇張をなくして、穏やかな染め上がりにいたしてございます。地色も目色も写真が思うようではございませんが、ともかくご覧いただこうとおもいました。最初のデザインの絵から見ますと、ブドウの実の粒を小さくいたしてございます。お使いいただく方の人柄を考え、帯の自己主張を抑えてございます。わたしは、地色をもっと薄い色にして、柄の彩色を強いタッチで・・・とも申し上げました。呉服屋は作品が立派になることが成績がよくなるように考え勝ちです。時には、お客様のご希望と離れても、立派な染色作品にしあげたいものです。自戒しなければ・・・と思います。