丹後で織るお召しの優れもの

 

 

 

 

 

以前からこの機屋さんはお召しを試みられていました。わたしがよくお勧めしていました、白生地のお召し機もこの機屋さんの作品です。この度、多色のお召しを織り始められました。糸遣いはよくわかっていますので、手に取ってみて間違いなくいい織物になっているとおもいました。みなさまにごらんいただき、こんごもこの機屋さんは応援いただきたいと思い、3点求めてまいりました。最近はお召しは隠れたブームになっていると感じます。中にはわたしがお求めいただきます訪問着より高い40万とか50万するようなお召しを発売しているところもございます。それはそれで意義のある織物かもしれませんが、わたしは病的に感じて取り扱いたいとは思いません。たくさんの方にお召しいただきたいと思うトップの品物は、西陣の帯屋さんの河村さんが織りますお召しと、小千谷の林さんの織るお召しです。ともにデパートで売られていて、流通がきちっとしていまして、いくら製造元に行って直談判をいたしましても委託の値段以下にはしてくれません。買い取っても安くならないのです。写真のお召しの機屋さんは父の代からの取引で、「いいもの屋」さんです。¥79,000、-でお求めいただかねばならないのですが、品質はもっと上の品物です。仕立て上がり12万ほど致しますが、この織物でしたら十分値打ちはあると思います。下から3枚目の写真をごらんいただきますと、斜めにいたしますとブルーの色が二色に見えるよう織っております。ちょっとしたことなのですが、お召しいただきますととても魅力的な変化があります。どうぞご愛用いただきたいと存じます。