米沢・鈴源の男物紬・吟遊詩人

 

東の織物の雄とわたしたち業者がたたえた名門の鈴源さんも一昨年会社がなくなりました。わたしも40年以上取引をお願いして、袴を始め男物はまず鈴源さんを第一候補にいたしておりました。その中で私が自分のきものの紬としてもっとも気に入っていました吟遊詩人が1反残っていました。この紬は真綿を30%くらい噛んでいますので、軽くて温かく照りもなく、私のもっとも多く着たきものです。真綿が入っていますのですこし弱く、袖などは擦れてよく切れができました。この色も今はわたしの作務衣として着用いたしております。紬としては値段も高く、美展では一反17万でお求めいただいていました。いまさら残った1反ですので値段を一人前に申し上げようとは思いませんが、名品には違いございません。¥48,000、-(別税)でおねがいいたします。