福井、捨松、織楽浅野、九寸名古屋帯

みなさん錚々たる機屋さんです。左端は福井さんの六通柄の名古屋帯です。絽目に織ってありますから、本来は夏帯なのですが、訊ねましても、単衣、夏用として考えています・・・といわれます。現実に6月の汗ばむ季節にこの帯をお締めいただいて違和感はありません。この数年、季節感がずれてきている・・・と思います。単衣、夏の小紋や紋付の無地などに合わせてお使いください。九寸のおびですから、芯を入れて仕立てます。どちらかと申しますと、礼装に属する帯です。訪問着などには役不足ですが、格調の高い小紋などにはふさわしいとおもいます。¥64,000、-(税別)でお願いいたします。

中央は捨松さんの夏帯です。この帯も今年が最後の制作になるとうかがいました。やはり織り手さんの問題だといわれます。他の追随を許さない織りなのですが一つの時代が去ってゆくのを感じます。また、夏の帯を織ってもらうのも、今年が最後の年になると思います。わたし自身の年齢や健康のことを考え、来年はこのクラスの帯を発注することはできないだろうと思っています。(もっとも生産もありませんが)。¥98,000(別税)でおねがいいたします。

右端は織楽浅野さんの九寸名古屋帯です。織楽浅野さんは若い方々にとても支持されている機屋さんです。若い人にお訊ねすると、感覚的に好み・・・といわれる方が多いです。ともあれ、この帯は、織りも確かですし柄も新しい感覚ながら古典を踏まえておられ、わたしのような古いタイプでも、魅力を感じます。夏の袋帯に代わってお使いいただける正統派の帯とお考えいただけると思います。¥87,000、-(別税)でお願いいたします。