京友禅、型染め訪問着

京友禅の訪問着です。たきちではただ一つの型染めの訪問着です。型染めは同じ着物をたくさん作るときにはコストを下げるのにとても有効です。型紙を当てて指定の色の糊をしごいて染めてゆけます。その分柄を複雑にしても手描きほどのコストにはなりません。この訪問着は、柄としてはとてもよくできていまして、品のいい豪華さもあり、多くの方にお使いいただけるとおもいます。わたしが手描きのものを中心に扱ってまいりましたので、型染めですよ・・・と申しあげますとみなさま他の柄を選ばれます。そのような次第で、今日まで残りましたが、もともと16万で発売していました。いまのプリントの染めとはまったく違い、きちっとつくられたきものでございます。一番下の写真は、上前の柄を裏から写しています。手描きですと表も裏もわからないくらい色が裏までうつるのですが、糊のしごきですと表だけ染めります。柄の立体感や奥行きに影響いたします。でも、それは、プリントの訪問着などなかったころの話で、写し友禅は立派なきものでございます。¥50,000、-(別税)でおねがいいたします。

みなさまたくさんの方にたきちのホームページを訪れていただき、心から感謝申し上げます。毎日、数十人の方とお目にかかっているのですから、呉服屋冥利に尽きると思っています。いまは、残った商品を原価にかかわらず安くお求めいただき、80歳にふさわしい小さな所帯にしたいのですが、同時に、呉服屋としてどうしても扱いたかった手作りの最高のものも手掛けておきたい・・・という思いと両方の間で毎日頑張っています。ありがたいことでございます。