縦絽・麦の柄単衣訪問着

縦絽は本来、夏の季節のための白生地です。涼感があり、単衣にも使えるように縦糸抜きともに撚糸を強くし、27中くらいの糸でおりますと、目方が付き、厚みが生まれ、単衣のためのシャリっとした肌さわりの良い生地になります。紗や三本の絽のように透けませんし、着心地の良い単衣のための季節のきものになります。そのような設計をしていますので、この着物は7月8月の夏の季節ではなく、6月9月の単衣のための訪問着です。お召しいただける季節が限られていますのと、すこし粋なおしゃれな感じですので今日まで私の手元にとどまっていました。作りは達染工のものですから、一流品です。麦の穂のさわやかな季節感が表現されています。お召しいただく機会がないではないか・・・といわれますと返す言葉がないのですが、芸事をなさっておられる方で、着てみようではないか・・・と思っていただけますと、このきものも生きると思います。¥50,000(別税)でおねがいいたします。