丹後、お召し機白生地と五泉駒絽白生地

 

さきほど丹後から着いた白生地の中に、早くホームページでお知らせしたい生地がございましたので、アップいたします。1反は、お召し機の白生地のAB反です。760gとすこし重いのですが、単衣にも袷にもいい柄です。お召し機については、前にも申しあげたのですが、再度申し上げますと、白生地には、生糸で織る場合と練った糸で織るお召し機の二種類があります。ほとんどは生糸で織り、そのあと精錬をして柔らかくいたします。ちりめんなどは生糸で織らないと独特のシボが上がりません。それぞれに特徴があるのですが、江戸時代もお召し機がほとんどだったといわれています。わたしが育ったころは、丹後ではほとんどは生糸で織っていました。お召し機はすこし織るのに難しいようで、いまでも少ししか織られていないようです。15反届いたのですが、わたしの好みもあり、この1反のみ求めることにいたしました。この反物は1尺4分あり、裄が長くほしい方に十分対応できます。73センチまではできます。¥32,000、-(別税)でお願いいたします。

もう一反、ご覧ください。五泉の駒絽685gです。織上がりから時間がたっていまして、少し黄色くなっています。わたしは、このような安くはいった生地でウオッシャブルの長じゅばんになさることをお勧めしています。こちらは珍しく裄が72センチ、1尺9寸にできます。685gは重すぎるのですが、先日700gくらいの生地を長じゅばんにしていただきましたが、ウオッシャブルにいたしますと、生地も柔らかくなり、着心地はとてもいいと評価していただきました。1反しか入らなかったのですが、絽の襦袢は、5月から9月いっぱいお召しいただいています。お召しいただき半襟を付けたまま洗濯機に入れて洗っていただけます。何よりも気持ちがよく、たびたび洗いに出される必要がありません。お勧めの長じゅばんです。¥12,000、-(別税)でお願いいたします。

先日、裄が74センチになる着物はありませんか?とお越しになられた方がございました。小紋の型紙の幅では70センチが限界です。大きな設備の変更を伴いますので、柄物ではいますぐには対応できないのが業界の実情ですが、白生地は広幅は織られていますし、転写の染めですと、生地さえ広幅でしたら染めることが出来ます。私の力ではどうすることもできませんが、すこし時間がたってすこしづつ改善されてゆくことを祈ります。いまはひとつづつ裄を長くできる品物を選んでいただくより致し方がないと思います。