栗山紅型小紋二点

栗山紅型の小紋を二点ごらんください。左の大島に栗山さんが染めた小紋は、生地がとても変わっています。研究が進んでいると申しましょうか、抜き(横糸)に真綿を使った新しい生地です。経糸は従来の大島の細い糸を用い、抜きに真綿を織り込むとこのようになるのか・・・・とても新鮮で、大島の平の弱点も補い、肌さわりもよくなりました。この商品は買い継ぎが指定した生地を使って染められたとのことです。買い継ぎがいまは事実上のメーカーとしての役目を果たしておられます。かっては、染屋さんが大量に製品を作り、買い継ぎが全国の問屋に配分する・・・といった方式だったのですが、買い継ぎが発注して作られる・・・という姿になりました。お客様にすこしでも身近なところが生産をリードするのはもっとも合理的な方法だと思います。この大島の生地はわたしの感じでは、大きく伸びてゆくように感じます。大島は撚糸がかかっていませんから、すこし弱地で、よく縦切れいたします。丈夫な織物ではありません。この真綿使いで、そうとう改善できるでしょう。ただ、大島の繊細な絣りの織りだしには向かないと思います。やはりこのような染めのものになるでしょう。でも、軽くて丈夫な紬小紋・・・として皆様に愛されるきものになると思います。¥96,000、-(別税)でお願いいたします。

右の小紋は、栗山さんの代表的な作品です。この柄も、わたしは何点か求めました。今回も見ますと魅力を感じ、手元に置きたくなってしまいます。年齢の幅もけっこう広く、きものばかりでなく羽織にもおつくりいただきます。¥115,000、-(別税)でお願いいたします。