ホームページアクセス不備のお知らせ

2022年6月16日から23日の間に御きもの処たきちのホームページにアクセスしていただいたお客様。
この間、サーバー更新作業などによりホームページへのアクセスができない状態が続きましたことお詫び申し上げます。6月23日に無事復旧しました。

なお、この間、ホームページの更新が滞っておりますこと併せてお詫び申し上げます。
店主の体調不良によるところがありますが、細々とではありますが、お店は営業しております。
御用のお客さまはお電話いただけますと幸いです。

7月のたきち。

画像のないホームページでみなさまにお目にかかりますのも初めてのことかと思います。実は画像の処理が思わしくなく、アップしたい画像がご覧いただけないのです。

おはずかしい話ですが、わたし、二度目の圧迫骨折に見舞われ、自宅で頑張りぬきましたが、足腰が思いのほか弱りまして、立ち上がることも、歩行することも、一歩もかなわないほどポンコツ老人になりました。今回ばかりは自分の唯一つの生き甲斐も続けられない・・・と思ったのですが、介護をはじめとして、リハビリの方の親身なアドバイスなどもあり、ようやく自力歩行もできるようになりました。ワクチンの一回目もすみ、7月6日に二期目の注射を受けます。なによりうれしかったのは、二回目が済めばそれほど用心しなくてもいいだろうから、12日の月曜日には会いに行きますから、仕事を始めてください・・・と言っていただいたことです。みなさまのきものに参加できる・・・この上ない幸せなことです。

7月の染め屋さんの予定は7月は14日(水)午後1時から翌日15日の御前と午後と時間を取っていただくようお願いいたしております。8月はオリンピックなどもあり、たぶんお休みに近い状態になるのでは・・・と思いますので、7月に時間を取っていただくよういたしてみました。私が身体不自由者でございますが、ご協力をいただきたい と存じます。

コロナとの付き合いを通して、人々はどのように変わられるでしょうか・・・現実にその時が来てみないとわからないこと・・・でございます。でも、コロナ以前はまわりの方々と深く結びついて生きていたことに改めて気付かされました。生きているのか人間関係の中で生かさせてもらっていたのか・・・一言ではすまないように思います。

単衣に、袷にも。重宝な染め帯。

 

爽やかな柄をお気に召されてお求めいただきました。生地には市松の地紋がございます。単衣用として好まれたようですが、飛び柄の袷の小紋にも、また、お稽古用の江戸小紋などにもお使いいただけるようにおもいます。すこし帯の意味をを軽くして、違った雰囲気を・・・も素敵です。さすがに染めは職人を択ばれて、よく生きています。お召しの方は意外な組み合わせをお考えかもしれません。お召しの写真をおねがいをしてご覧いただけますよう努力をしてみます。

東京は大変な時期でございますが、6月の染め屋さんの東上の予定を申し上げます。お客様はだいたいお二人で一時間くらいご覧いただいています。可能な限り少人数で、とても用心深くお越しいただいております。たぶん、ワクチンの注射が進行いたしましたら様子も変わってまいりましょう。今回も午前と午後の二組で、4人様にお目にかかるようになると思います。控えめなご案内でございます。

6月17日(木)午後1時~6時

6月18日(金)午前10時~12時

ご予定がつくかたは、早めにご連絡をおねがいいたします。

 

王道をゆく絽の付け下げ。

 

 

地色がどうしても出せません。まことに残念なことですが、もうすこし上級者でないとこの色は出せないと思います。ヒワ色。日本語のこの言葉はもう死語になってしまっていると思っていたのですが、この付け下げをおもとめいただいた方はそのように表現していただきました。私のコンピューターには、かって日本語として生きていたヒワの漢字がありません。耳なれないヒワの色をどうぞお調べになってください。味わいのある名前だと思います。この付け下げは多くの方が心を動かされる名品だと思います。贅を凝らした威圧的な面がまったくなく、礼装として十分に役目を果たしながら、過度な装飾もありません。わたしが若いころにもこのようなお嬢さんのためのきものはありました。そして、いまも作られ続けています。ちょっとご覧いただいたお茶の先生も、このような付け下げを娘に用意しなくては・・・とおっしゃっておられました。ちなみに娘さんは50歳を過ぎておいでなのですが、お召しになられれば、人柄とあいまってお似合いだろうな・・・と思いました。きものの持つ魅力の一面をとてもよく表現してくれている夏物だと思います。どちらかと申しますと素朴な飾らない付け下げでございましょう。味わっていただきたい一品です。

単衣小紋。

 

同じ手描きの小紋ですが、珍しい色ですのでみなさまにご覧いただきたいと思いました。私が再度の圧迫骨折で、ベッドに寝た切りになりましたので、みなさまにもお目にかかれず残念なことでした。

会談の昇降機をつけてもらい、身軽に往復できるようになりましたので、みなさまとも楽しい一時をすござせていただけると思っています。

5月は27日(木)午後1時から6時まで。

5月28日(金)午前10時から午後6時まで。

上のような予定で染め屋さんが来てくれます。みなさん心待ちにいたしております。

参加なされる方はできるだけ早めに時間を教えてください。

金魚柄の夏帯。

 

糊糸目の金魚柄夏帯です。お求めいただいた方は19歳のお嬢さん。お母さんと一緒にお越しになられ、もう一点の夏帯と一緒にお求めいただきました。きものがお好きで、普段にもよくお召しになられ、お母さんやおばあちゃんの古いきものを仕立て替えてお召しになっていらっしゃるように伺っています。ゴム糸目の量産品でよろしいように思うのですが、お母さんがよくご存じの方で、できれば本物を・・・とお嬢さんを誘われておこしいただきました。やがて成人なされて、ご自分でデパートなどでお着物を選ばれるとき、思い出していただけるだろうとおもいます。染めの最前線で生きている人がどのように考え、どのように制作してゆくのか・・・このクラスのきものや帯は一点一点手作りで制作してまいります。もともと糊糸目そのものが横に並べて次々と糊を伏せてゆく・・・ことはできる技法ではありません。伏せる生地のシボや湿度、糊の固さなど一点ずつ生地に添って伏せなければいい糸目は置けません。その呼吸を感じていただければ大成功とわたしは思っています。

いままでホームページでは申し上げていなかった染め屋さんの予定を今回はホームページでご紹介させていただきます。メールで連絡が取れないお客様方があり、郵便でお伝えしていたのですが、私がなかなか手紙を書きにくい体調でして、このような方法をとらせていただきました。4月の今回は28日(水)午後2時~6時、29日(木)午前9時~12時、午後1時~6時、30日(金)午前中と時間を取っていただいております。三日間の予定は初めてのことですが、十日ほど前に調整いたしまして、一日半か二日になると思います。うかがいますと創作品のご注文が結構多く、お忙しいようです。みなさまにおかれましては、お仕事との調整などご無理なことも多いかと存じますが、早めに日取りをお考えいただけないでしょうか。染め屋さんの指定で、一時にお目にかかります方をお二人までと言われております。それは売り上げを求めるのではなく、作り方やそのプロセスを十分にご理解いただきたい・・・展示会のような発想でおめにかかることはしたくない・・・と最初に念を押されていますので、3人様、4人様と同時に集まっていただけないのです。多少の譲り合いは出来ますのでわたしはご要望に応じたいのですが、じっさいにデザインの話などなど核心の部分になりますと、おひとりが理想だということはよくわかります。わたしにとりましても何ものにも代えがたい貴重な瞬間でもあります。創作はある瞬間の勘でもあります。多くの経験を積んできていますので、無難なきものをついつい志してしまうのですが、まったく違う世界を目の前で展開されますと、その夜は寝られないほど興奮いたします。それは染め屋もお客様もおなじらしく、翌日電話などで話しますとまた延々と話が発展いたします。ありがたいことです。どうぞみなさま早めのご予約をお願いいたします。

中国史。

昨年、私の読んだ本の中でもっとも面白かった本が、この岩波から出ました新書の中国の歴史シリーズでした。先日、入院で誰にも会えない2週間に思い出して読み返してみました。アンカーの岡本先生は京都府立大学の先生で、以前からユーラシア大陸を俯瞰なされての東洋史がすばらしく、愛読させていただいていました。さいきんの中国の発言や発想そのものが理解できないことが多いと感じているのですが、このシリーズを一読しまして、中国のものの考え方、その実践方法など、なるほどこのような経験を基礎にしてものごとを進めようとしているんだ・・・と、納得はできなくても少しは理解できたかも・・・と思っています。じっさい、中国に在住していますと、中東など西への関心が大きく、日本に住んでいてはわからない姿が見える・・・と中国在住の方のお話にも聞きます。余談ですが、かってイギリスは中国にアヘン戦争をしかけ、世界中忘れることが出来ないひどいことをしたように私などは思っていますが、岡本先生のお話ですと、当時のヨーロッパと中国の関係において、中国のお茶、陶器、シルクなどの輸入が圧倒的に入超で、通貨の銀が中国に滞留し、国際的に決済が困難な状況になっていたのだそうです。インドを植民地としていたこともアヘンに直結した事情はあったのだと思いますが、善悪の話ではなく、日本でもかってBIS規制など、日本いじめと感じることが多かったのですが、もうすこし視野を広げて考えることも必要ではないだろうか・・・などとも思ったりいたします。やはり、アヘンでなく入超を緩和すような方法を協議し探ることも大切なことではなかったろうか・・・ご一読いただきますと、中国のニュースのたびに感じる消化不良はすこしは緩和したように感じています。ご一読をお勧めします。