塩沢・やまだ織りの136亀甲、お召し機

めずらしい織物が手に入りました。楽しみながらごらんください。雪の中の布として知られる山田織りの亀甲のお召しです。山田さんは40年ほど以前に、家内とともに訪れました。その折、わたしの150の蚊絣りを頼んだのですが、設計から織上がりまで一年かかりました。山田さんの撚糸が独特の世界で、着用感がしゃりっとして単衣には最上の織物と言われていました。袷にもなさるのですが、やはり単衣がもっとも織の特長を生かすのではないかと思います。一本の糸の中に撚りを逆にかけた糸を組み合わせますと、撚りの反発力でシャリ感が強くなり着心地のよさにつながっていると説明されました。たくさんの方にお求めいただき、いまもって愛用していただいております。その山田さんも現在は生産はなさっておられません。もう数年前から作っておられないのです。わたしが扱っていたのは山田さんの中でも100亀甲と呼ばれる絣りでした。その後、このような136亀甲という細かな絣りを制作なさっておられました。わたしも数年前に100亀甲を20反くらい織ってほしいと頼んだのですが、100亀甲は受けてもらえませんでした。この反物はある商社が持っていました。塩沢にはもう一社、酒井織物といわれる絣りを織る機屋さんがあります。そちらはこの136亀甲よりもっと細かい絣を織っておられます。こちらも在庫にありましたが買えませんでした。ちなみに展示会に出品準備中でしたが、55という数字でした。この絣は¥170,000、-(別税)でお願いいたします。わたしはよく出会えた・・・と思っています。