丹後、絽ちりめん

絽ちりめんは五泉が得意とする織物です。でも、わたしは主に丹後製を使います。五泉の機はすこし柔らかく、(私が使う機だけかかもしれませんが)きものになったとき垂れる欠点があると思います。(柔らかく垂れる生地がお好みの方は五泉をお勧めします。)丹後製のほうがすこし腰があり、単衣には向いているように感じます。絽ちりめんは単衣の紋付に使います。もっとも正式とはかぎりませんが、ちりめんや紋意匠の単衣よりきちっとした単衣の紋付としての評価は高いと思います。ちりめんの横糸を5本に一本目を飛ばして、透けをつくっています。目方は680gくらいありますから、重い生地です。浸み染めで染色はじゅうぶんです。ほとんどの方が紋付になさいます。重厚な単衣の紋付としてご使用ください。面白みのないきものですが重みはございます。お茶席ばかりでなく、単衣の紋付をお召しになられる方はご考慮いただきたいきものです。