丹後長じゅばん地、楊柳生地のAB反

 

私がこのような長じゅばん地をよくお勧めいたしますのは、特別なお客様用には値打ちがあるからだと思っているからです。一年に数回きものをお召しになられる方にとっては、精華のぼかし(例えば壺金など)や絞りや綸子の襦袢地がやはり一番いいと思います。でも、毎日着物をお召しになられるお茶の先生方や職業上毎日お着物の方にとっては、絹で洗濯機で洗えて、値段が安い長じゅばん地はとても重宝だと思います。数千円から1万余までいろいろな生地をおすすめいたしますのは、そんな理由です。もっとも、長じゅばん用に織った生地ではありませんので、重すぎるようなこともございます。毎日きものの方々は、年に2枚から3枚くらい裾が切れたり膝が抜けたりして消耗なさいます。コストが安くなる・・・ことが私の念願ですので、このように白の楊柳の無地のような生地でもお勧め申し上げています。この生地は10日ほど前に丹後から送られてきたのですが、値段の交渉がすすまず、けっきょく全部は売ってもらえなくて、20反足らずしか求めれませんでした。反450gですから、単衣の襦袢には最適ですが、表生地に織ったものではありませんので、普通の長じゅばん地よりは多少丈夫ですが、表生地より弱いです。ただ、糸の質がよく、腰もあり、着心地のいい長じゅばんになることはまちがいございません。自分で水を通してみましたが、縦も横幅も全くちぢみはありませんでした。袖が無双の袷用の長じゅばんは¥14,000、-(別税)単衣用の長じゅばんは¥11,500、-(別税)でおねがいいたします。

最近は単衣のきものに透ける生地を織ったりいたします。また、地色がとても淡いきものも多くなっています。以前はこのような白の無地の襦袢をお勧めすることに抵抗感もありましたが、最近はお客様が白をご注文なさるケースも増えてまいりました。表生地によって長じゅばんも変化するものなんだとおもっています。