西村さんの佐賀錦袋帯

 

 

 

 

西村さんは博多切っての機屋さんです。また、最近の呉服業界の雰囲気とは異なり、いいものを制作して積極的にお求めいただこう・・・という信念にもとずいて経営されている会社だと聞いています。わたしは博多は機屋さんと直接取引がありませんので、買い継ぎの人に電話ででもお願いして詳しい話を聞かせてもらっています。佐賀錦の華やかさを西陣で・・・と西陣でも佐賀錦は織られています。組織が横糸を箔に織っていますが、博多は経糸に箔を使って織ります。一番下の写真をご覧いただきますと、経糸に箔を使っているのがご覧いただけると思います。この箔がただいま京都でも2軒しか作っていないとのことで、順番待ちで、この帯も3か月待ちの状況だと聞きます。品物はわたしが拝見しても”これが博多?”と聞き返すほど柔らかくしなやかでかってのイメージがありません。買い継ぎの人は、博多の帯はいまは西陣よりいいのでは・・・と言っておられます。西陣がおざなりの制作態度なのに比べて、博多は若い織手の人を給料も出して品質の向上を図っているとのことです。わたしは西陣のいい機屋さんは歴史もあり、幅も奥行きも桁が違うを思っていますが、たしかに西陣ではもっといいものを制作してお客様に魅力を感じてもらおう・・・と思っている機屋さんは少ないでしょう。ともあれ、この帯地は¥250,000(別税)でおねがいいたします。