泰生さんの袋帯

 

 

泰生さんの何気ない袋帯です。わたしはこの帯地は名古屋に織ってほしいのですが、機の拵えなど、それなりに大変で、私の注文量ではそれだけのコストはまかなえません。買い継ぎの方に半分半分の負担で織ってもらいましょう・・・と相談しているのですが、いづれにいたしましても来年のことではございます。この壱楽織という名は、泰生さんの織り方で、普通には斜子(ナナコ)と呼んでいます。縦横の糸の使用が等分でございますから、動きの変化に対応しやすく、しなやかな締め心地がうまれます。また、金銀糸が使ってありませんから豪華さとはほど遠い感じで、織りだしはきちっとできていますが、威張っていない帯・・・と申し上げれます。この帯も、お茶席にお使いただきたい帯と思っております。どの機屋さんもそれぞれの目指す世界があります。泰生さんは目を見張るような帯は少ないです。でも、お締めいただきますと糸質の良さと飽きの来ない柄の雰囲気にフアンになっていただく方がいらっしゃいます。私にとって、泰生さんはそんな機屋さんです。¥180,000、-(別税)でお願いいたします。