引き箔地、名古屋帯Ⅲ

 

 

この柄もとてもいい柄だと思い、求めてございます。無地の紋付、軽い付け下げ、飛び柄の小紋また江戸小紋などにもよく合うようにおもいますし、単衣のきものにもお使いいただけるのではないでしょうか。この機屋さんは名古屋帯専業の機屋さんなのですが、いまでは珍しくなりました。わたしが機屋さんによく足を運んでいたころは、袋帯、名古屋帯、八寸幅の名古屋帯はそれぞれ専業になさるところが多かったです。また、スクイやつづれも独立して専業で織っておられました。父がつづれを織っておりましたので、その微妙さ、難しさは理解できますし、分業にすることで個性を生かし、レベルを上げてゆくことが出来るのではないかとおもいます。つづれでも管を替えますとその箇所が段になりやすいです、父は面倒でも二丁の杼を使って段になることを避けていました。そのような細やかな配慮が織キズを防ぎ、品質の向上を生むと思います。繊細な気配りが求められる世界です。織り手の気持ちと機屋さんのご主人の指導や念入りさでそうとう品質は違ってまいります。ともあれ、この帯地は¥79,000、-(別税)でおねがいいたします。また、この品物でこの機屋さんの引き箔の名古屋帯はおわらせていただきます。