夏・白大島

 

 

織機で織っていますが、白地の夏大島です。この反物も私が自分の作務衣にしたいと思っていたのですが、一日かけての作務衣の制作が大儀になりまして、断念いたしました。大島はご存知のように糸に撚りがかかっていません。絹糸は撚りがかからなければ水につけても縮むことはありません。みなさまのきものの裏地である羽二重も撚りがかかっていませんから、裏地が縮むということはありません。ですので、昔から旅行は大島が最適・・・と言われてきました。雨に濡れても縮みませんし、軽くて楽なことも大きな特徴です。さて、この大島ですが、わたしは小千谷の麻の代わりにウオッシャブルの作務衣として着てみようと思いました。作務衣でしたら男物にもなる柄です。端をすこし切り湯通しをいたしてみましたが、幅も丈もまったく縮みはありませんでした。みなさまは麻のきものはご自分でネットに入れて洗われます。つまりウオッシャブルでございます。同じようにこの大島もお仕立てなされて、単衣の時期と夏とにお使いいただきたいと思います。麻より丈夫ですし皴にもなりません。洗われましてもアイロンの仕上げはなさっていただかねばなりませんが、普段着としても、また、お稽古着としてもとても重宝なきものになると思います。織機で織った1反だけの大島にずいぶん力をいれて宣伝しているようですが、よくお召しになれる方々は上手に応用していただいて、普段のものは洗いのコストもかからず、高品質のものをご活用いただきたいとおもいます。小千谷の長じゅばんに合わせておめしいただきたいとおもいます。¥29,000、-(別税)でお願いいたします。生地の腰の強さもあり、単衣にも十分お召しいただけます。

大島、100亀甲、きものと羽織

 

男物の大島、きものと羽織もしくはきもの二点が作れる長さです。幅は1尺1寸幅ですから、身長2メートルくらいの方まで裄も身丈も充分にございます。最近は生産量が少なく、値段もしっかりしています。たきちはご存知のような状況ですので処分の値段にさせていただきます。普通の幅ですと市中に安いものがあるのですが、キングサイズのものはしっかりとしています。100粒の亀甲を手織りで織ってございまして、私たちは100山と呼んでいますが昔から男物の代表と言われている大島です。値段は¥165,000、-(別税)でおねがいいたします。ちなみに仕立て上がりますと、裏地羽二重が¥25,000、羽裏¥12,000、仕立てきもの¥21,000、羽織¥22,000、計245,000、-でございます。大島の表生地より安くで仕立て上がります。1点しかございませんがどうぞお求めください。

鈴源・お召しの紬機

 

鈴源さんの先練りの紬糸で織った白生地です。わたしが自分の作務衣に作りたくて無地に染めたのですが、もう自分では仕立てができなくなり、皆様にお求めいただきたく出品いたします。先練りとは言え紬糸で織っておりますのでお召しの用途とは異なり、礼装やお茶席などではお使いいただけません。でも、普段着として、またお稽古着としては品物は鈴源さんのものですから抜群です。色は染め替えも目引きも可能です。お値段は¥38,000、-(別税)でお願いいたします。

米沢・鈴源の男物紬・吟遊詩人

 

東の織物の雄とわたしたち業者がたたえた名門の鈴源さんも一昨年会社がなくなりました。わたしも40年以上取引をお願いして、袴を始め男物はまず鈴源さんを第一候補にいたしておりました。その中で私が自分のきものの紬としてもっとも気に入っていました吟遊詩人が1反残っていました。この紬は真綿を30%くらい噛んでいますので、軽くて温かく照りもなく、私のもっとも多く着たきものです。真綿が入っていますのですこし弱く、袖などは擦れてよく切れができました。この色も今はわたしの作務衣として着用いたしております。紬としては値段も高く、美展では一反17万でお求めいただいていました。いまさら残った1反ですので値段を一人前に申し上げようとは思いませんが、名品には違いございません。¥48,000、-(別税)でおねがいいたします。

 

 

スクイ、名古屋帯、仕立て上がりⅡ点

 

 

 

年をとりますと自分の体も思うようになりません。この帯たちも早くにアップしてご覧いただかねばならなかったのですが、今日になってしまいました。上の桜の柄はわたしはとても評価しています。織り、柄ともに感じが出ていまして、織機ではこのような表情は出ません。スクイならではの雰囲気を持っているとおもいます。下の横段の柄は、一見、織機のように見えますがスクイで織られています。地がまことさんが得意となさるよろけ縞で、夏物のように思われるかもしれませんが、単衣、袷用の名古屋帯です。お茶席のお稽古用帯としても手織りですから柔らかく締めやすい帯です。この後の入荷はなくなりましたのでこの二点でご愛顧いただきましたスクイも終わらせていただきます。仕立て上がり¥59,000、-(別税)でお願いいたします。

疋田小紋

 

 

縞の柄を染めまして、疋田の柄の部分の型紙を作ってその型のとおり色抜きいたします。職人が疋田の柄を手描きで染めてまいります。この小紋をお求めいただいたお客様が申されるのですが、「ここまで手をかけた染めが必要だとはおもわないけれど、見るとやはり魅力を感じてしまって・・・」おっしゃられるとおりだとおもいます。さりげないおしゃれでございましょうか。わたしどもでもよく見ないと抜染の手描き・・・なんてわかりません。もしこの柄が、これ見よがし・・・の染めですとかえって魅力はないとおもいます。感性の世界でしょうか。心憎い一品です。

手描き小紋

 

9月、10月とお越しになられたお客様のご注文がもっとも多いのが小紋です。次いで、気に入った付け下げがあれば、将来のためにも準備しておきたいので求めておきたい・・・とおっしゃられます。同じくらいご注文いただきますのが染め帯です。帯屋さんに聞きますと、関西では織の名古屋帯のご注文が多いようです。関東は染め名古屋をご希望なさる方が多いようです。この小紋は付け下げを染める職人が手描きをいたしております。染め上がりはうるさ型のわたしが引き込まれるくらいいい腕だと思います。このような小紋が大手の染め屋さんでは作れなくなりました。大手は制作量が多いですから、もっとも売れやすいクラスを中心にものつくりをいたします。この数年、著名な染め屋さんの作品でもわたしがぜひ欲しい・・・と思うものが無くなってきています。作っている染め屋さんに聞きますと、高級品は問屋からの注文が無くなってきましたから、作りましても売れrません。と言われます。お客様の需要があるものを作るより染め屋さんは致し方ないのですから、品質が落ちてくるのもいたしかたないと思います。ご覧いただいているような小紋は大手ではもう作れなくなっています。わたしのような前の時代の生き残りで、価値観を変えられない呉服屋が少数、頑張っているのが実情だと思います。でも、汲めども尽きぬ奥行きのある染めです。