米沢お召しⅢ

 

米沢のお召しのB反で、柄は細かい縞です。機は特別にいいというわけではありませんが、米沢の中堅の機屋さんですから、特別に高級品を望まれるのでなければ、充分にお召しいただける生地です。お茶の方々にとっては、このような織キズができた堅実な織物は上手にご利用いただきたいものです。¥38,000、-(別税)でおねがいいたします。

米沢お召しⅡ

 

 

写真左の紋お召しは、キズ物ではなく、機屋さんの在庫の見切りです。品物はごく上質のものです。¥52,000、-(別税)でおねがいいたします。品質からもうしましてもとても安いと思います。右のお召し地も機屋さんの在庫の見切り品です。¥36,000、-(別税)でお願いいたします。

きものの業界もいまはとても大変な状態です。わたしはひそやかに、業界がお客様のために、よりいいものをより安く・・・という本来の目的を取り戻すおおきなチャンスではないのだろうか・・・と思っています。

 

米沢のお召し、見切ります。

 

 

先日来、京都の新しい仕立て屋さんと話し合いをいたしておりました。わたしは三社に仕立てをお願いいたしているのですが、それぞれに特徴があり、大手で安くはないのですが、いくらでも仕事いたします・・・というところ、中堅規模で京都市内の腕の利く人を集めているところ、そして、個人に近い形態で、腕のいい職人を持っているところなどです。わたしは腕のいい個人に近い形態のところが魅力的だったのですが、私が80を過ぎ、きちっと管理ができにくくなっていまして、八掛の生地は指示に従わなかったり、縫子の手にばらつきがあったり・・・と問題が起きまして、いい仕立て屋さんをもう一社探していました。先日二点仕立てが上がってまいりまして、とてもいい仕立てで、いまのところ気に入っております。ただ、みなさまにお納めする値段でわたしのところに届きますので、もうしばらく様子を見て、この仕立てをご希望なさる方がございましたら、わずかで結構ですので、値段のご協力をお願いしなければなりません。仕立てはとても大切で、おろそかには出来ないのですが、わたしが若いころのような質の職人は最近は望んでも得られません。地熨斗の考え方ひとつとっても違います。だいたい、地熨斗をしてから一日二日くらいは置いておきませんと仕立て上がってから袋が入ります。呉服屋直属の仕立てですと、よく話し合いますと納得してくれるのですが、会社を経由しますと、職人はなかなかいうことを聞かないものです。致し方ないのですが、わたしは苦労しても昔の人と人との関係で成り立つ職人の仕事が懐かしい思いでいます。

さて、写真の米沢のお召しですが、左の白生地がございます。この機屋さんは廃業なさるのですが、このお召しの機は、知る人ぞ知る名品だと思います。お好みの色に染めて第一装の紋付になります。袴下にお使いいただきたいと思います。2反ございまして¥52,000、-(別税)でお願いいたします。右のお召しはキズがございます。¥36,000、-(別税)でお願いいたします。

最後の手描き小紋

 

 

 

 

 

 

2か月ほど前ですが、お客様のご注文で手描きの小紋に取り掛かってることを申し上げていました。染め上がりをご覧いただきたいと思っていたのですが、染めが上がりましたので最後の一反としてご覧いただきます。じっさいにこのような小紋を染めますには、付け下げの3倍4倍の職人の手間を必要といたします。付け下げの緊張度より少しは緩いかもしれませんが、全体を通してバランスがとれていなくてはなりませんから、頭の中ではどのような構成にしてゆくか・・・・いつも生地と会話しながらの色挿しです。よほどのベテランの職人でなければ任せれる仕事ではありません。この柄は2尺の図案の繰り返しですので、下の写真の5枚は同じ構図です。色挿しが一枚一枚全部異なっているのをご覧いただけると思います。一反全体をこのように挿し色を替えながら雰囲気を変えず染め上げなければなりません。職人としてはやりがいのある仕事です。でも、仕事を出す染め屋さんとしては、付け下げの倍の値段はもらえませんし、職人には相応の手間を払わなければなりません。ベテランの職人の方たちが少なくなるにしたがってこのような重い加工の小紋は作りにくい時代に入ってまいります。今後のご注文には応じれません・・・と言われておりますので、この作品でわたしも終わらせていただきます。このような染め物を自分の最後の時期の仕事として与えていただいたことに大きな喜びと感謝をいたしております。また、高い染め物にもかかわらず、染めの手間や価値をご理解いただき、白紙の状態から染め上がりのイメージ、色挿しの感覚など何度かご希望を伺っての染めだしなのですが、信頼いただいてお任せいただいたお客様に敬意と感謝を申し上げます。

米沢の袴地Ⅴ

 

 

最後になりましたが、夏の袴地を二点ご覧ください。夏の袴地もあちこちとお願いしてもうすこし数が揃う予定でしたが、生産量が少ないのと、技術的にもむずかしいらしく機屋さんもキズ物でもあまり売りたいとは言われません。他の機屋さんとも値段の交渉で折り合えず、今回は断念しました。キズ物がもっと織れて値段が歩み寄っていただけるときまで待たねばなりませんが、この値段が高いと申し上げるのではなく、冬物に比べると夏物の方がしっかりとした値段だな・・・と思うくらいのことです。お調べいただきますと安さはご理解いただけるかと思います。この縞の駒撚りの糸で織りました仕舞袴が¥58,000、-(別税)です。写真右側の駒縦無地の袴地が62,000、-(別税)でございます。

また、仕立て代は、腰板に名前を刺繍でいれまして¥15,000、-(別税)でお願いいたします。

米沢の袴地Ⅳ

 

 

こちらは本仙台織の袴地と毘龍織の袴地です。本仙台織は珍色です。こちらはキズはございませんが色が個性的ですから・・・と言うことで、機屋さんがとても安く処分してくれました。¥39,000、-(別税)でお願いいたします。これはお買い得だと思います。三分の一くらいの値段です。

もう一つの毘龍織は、ちょっとおしゃれで紬のきものなんかにはとてもよく合うと思います。普段袴の感じでございますね。わたしがもう少し若ければ達付け袴に仕立てて普段に着用したい袴地です。¥25,000、-(別税)でお願いいたします。

米沢の袴地Ⅲ

 

こちらはキズがある織物です。もちろん仕立て上がってキズが出るわけではありませんから、その点はご安心ください。仙台平と呼ぶように、米沢平の袴地です。流行の先端と申し上げるような、すっきりとした柄です。生地もやや軽めで扱いやすく、若い方を中心に好まれて、数的にもたくさん作られている織物です。¥43,000、-(別税)でお願いいたします。