地機(いざり機)

20120214a.jpg
写真の機が地機とかいざり機と呼ばれている手織の織機です。結城で使われている地機の原型がこの機なのだそうです。地機の語源も教えていただきました。結城は一昨年ユネスコの無形文化遺産に登録されましたが、小千谷縮や越後上布は一年早く登録されたのだそうです。はずかしいことですが、知りませんでした。わたしは以前、塩沢は著名な工場を見学に来たことがあります。そのときはがっかりして帰りましたが今回はとても感動いたしました。このような姿で残されているなんて想像もしていませんでした。下の写真はこの工房のご当主、林正機さんがご自分で真綿からの糸取りを見せてくださっている場面です。林宗平工房は先代が人間国宝であり、今もその技法を守っておいでです。
20120214b.jpg

糸を績む

20120213b.jpg
苧麻から糸へ・・・乾燥させた苧麻の表皮を割いて糸をつなぎ(績むと申します)ます。ラミー麻は機械で製糸されるそうですが、苧麻は一本一本表皮をさいて績みながら糸にして参ります。そのような製糸がいまも生きているなんて・・・わたしは何度もお訊ねいたしましたが、そうなのだそうです。苧麻の性質によるのでしょうね。このようにして糸にし、手織りに掛ける・・・ゆったりとした時がながれてゆきます。

地機(いざり機)

20120209b.jpg
機(はた)の調整をしながら織り進めなければ絣が乱れます。苧麻は縦糸も切れやすく、とても敏感な繊維だといわれます。丹後や西陣の絹の機場しか知りませんので、それぞれの世界を教えられます。一つ一つがゆるがせにできない大切なポイントです。
20120209a.jpg文化財の縦糸の調整です。防染のための「くびり」の糸を解いて、一本づつ慣らしています。手元を覗きこんで拝見していましたが、その手間よりも気持ちの持ち方に感じるものがありました。わたしも綴れを織った経験がありますが、急ぐと急いだ出来上がりですし、製品を見ればどのような心構えで織ったものか感じられます。三昧の境地でいらっしゃるとおもいます。苧麻と一体なのでしょうね。