〆切り唐織り名古屋、最後の柄

菊花吉祥紋〆切り菊花吉祥紋アップ3-500菊花吉祥紋2-500

注文いたしておりました〆切りの唐織り名古屋の最後の柄が織りあがりました。織り手さんは80才をすぎています。あまり急がせてもおれるものではありません。この柄は菊華吉祥紋となずけました。機屋さんは柄の名前には関係なさいません。販売方が考えることです。品の良い帯になりました。中の目色のピンクは、わたしは錆朱か茶色にしたかったのですが、温和な品の良い織り上がりに・・・・とのアドバイスに従いました。この帯に限らず、織り手さんの老齢化が大きな問題です。かってあった夏帯の三重箔の帯なども織り手さんがなくなり過去のものになりました。特に夏帯の高級品の分野はあと1~2年でスクイを中心として無くなると思います。若いころ、素晴らしい工芸品に出会って感動しながら、若造ですから取り扱えませんでした。いま、滅びを目前にこのような創作の日々を持てることはとてもうれしいことでもあります。