菱健小紋Ⅲ

 

 

地色はもう少し明るい若草色で、新春の季節感があふれる明るい小紋です。板場でこれだけの染めができるのですから、衰えたと申しましても技術はまだしっかりとしています。地色の引き染めのときに、地色が柄の中に一部入り込んでいます。板場の方に話を伺っていたのですが、創意工夫はいまも日々なされていると感じました。細かいことなのですが手仕事の味わいを表現しようとみなさんそれぞれに努力をなさっておられます。今回の展示は私は魅力を感じても数は求めなかったのですが、問屋の人たちは20反30反とそこそこに求めておられました。今回は力作が多く、評価できる展示でした。¥79,000、-(別税)でお願いいたします。