新しい帯を求めて・杜若

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少しずつですが、若い人々の間から、新しい芽吹きが見えてきています。ご覧いただいている帯地は、帯の機屋さんや染め屋さんなどの若手が集まって、議論し、あるべききものや帯の姿を求める会合の中から生まれました。大きな機屋さんと話していますと、どのような戦略をとれば売れるようになるでしょう?と聞かれることがあります。うんざりして、「そもそもそのような発想で売ろう・・・とすることそのものがまったくの見当違いだと思います。」と申し上げることがあります。この帯はひとつの方向を示唆してくれています。糸は細く軽く、袋帯でありながら名古屋の軽さ、そして、前の柄は名古屋のようにお太鼓とは違う柄付けにしています。

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上の写真が前の柄付けです。柄の図案は自分で考え、自分で作るとのことです。よく新しい柄を開発するには数十万かかりますから、とても新柄は・・・といわれます。この人のように、自分で作ります・・・という若者が現れるのを待ち焦がれていました。もっと多くの若者が挑戦してくれて、古い、伝統の上に胡坐をかいている機屋さんたちを追い越して、消費者の身に寄り添った作品を作っていただきたいとおもいます。

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上の写真がお太鼓の柄になります。地紋が市松ですが、グレーやベージュの無地にしたり、地色を替えて織りますが、同じ地色では作らないようにしています・・・とのことです。

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写真は帯の裏です。余分の糸を切り取って糊付けし、締めたときにゴロゴロしないよう配慮しています。

まだ小売りには出ていないのですが、大切な人ですので、価格競争に巻き込みたくありません。手織りの名古屋帯とだいたい同じくらいと申し上げることしかできません。