時代の流れ

菱健・付け下げ・花-500

業界の出荷の移り変わりを見ていますと、昨年から今年にかけてすこしづつ低下しています。染めやさんでも帯の機屋さんでも、どんなものでも作らせてもらいます・・・・ご注文いただきたい・・・・といわれます。見込みで作るゆとりがなくなってきているのです。また、買い継をはじめとして問屋、呉服店も可能な限り借りて営業をしたいと考えています。いまは業界全体の8割くらいが仮需要であろうといわれています。つまり展示会などに出荷して売れない分は返品・・・・するような営業形態です。生産者がリスクをかけてもの作りができなくなったのはこの辺に主な原因があります。デパートは膨大な量の展示をいたしますから、買い取っていたのでは半年くらいで在庫の山になって立ち行かなくなります。デパートは昔からメーカーのショーウインドウでしたし、それはとても貴重なことでもありました。高くてもいいものがたくさん揃うから・・・・でも、日本中デパートと同じ営業形態になってはいけないでしょう・・・・毎日がきものの生活の方々にとっては負担が大きすぎるでしょう・・・・きものは着る人があってこその存在です。わたしたち業界の姿勢が問われていると思います。まず、着ていただく方々の立場に立って考えてみましょうよと、折りあるごとに業界の人々に話しています。