川島さんの数十年前の丸帯

川島・丸帯1-500川島丸帯2-500

先日、川島さんの丸帯を重いので二本に仕立ててもらいたい・・・・とこの帯をお持ちになられたお客様がありました。まことに見事な帯で、いまではここまで重い織りの帯は(作れないことはありませんが)まず市場にありません。かってはこのレベルの帯が織られていたんだ・・・・と、一見の価値ありと思いご覧いただきたいと思いました。今ですと200~300万いたしますでしょうか。かっての時代、独身男性の一年分の給料に相当する帯地が結納として贈られました。こんにちですと、おかしな習慣・・・・と一笑に付されるかもしれません。しかし、70年前までは生きていた考え方でした。わたしも知らない時代なのですが、この帯に触れて、贈った方、受け取られた方につい思いがおよびました。年寄りは感傷的になるようですね。