スクイ、名古屋帯・鳥獣戯画

スクイの名古屋帯をごらんください。手織りにかけるくらいですから、糸はとても上質です。腰がありながら柔らかな糸をつかっています。スクイの手は特別に腕が立つとは言い難いですが、もちろん一人前の技術を持っておられます。スクイは、織り上げた柄に命が吹き込まれていないと(表情がないと)価値が半減いたします。この手ならば十分に一人前でございましょう。一番上の写真をご覧いただきますと、柄の部分がすこし狭くなっています。そして下の写真では、柄の部分は織り方が違っています。柄の部分までは筬で織ってまいりまして、スクイの柄の部分を手織りに切り替えているのです。お太鼓と前の腹の柄の部分を手織りですくって織っているのがよくわかります。一番下の写真は、前の(腹の柄と呼んでいますが)柄です。六通で織機で織りますと、腹の柄も横向きになるのですが、ご覧いただいたように柄は縦に織られています。織り手としては先日アップしました金糸の織りだしの柄はとてもいい手だとおもいます。でも、おしゃれな帯としてまたは、法事のような不祝儀のときの帯としてもお使いいただけます。どうぞご愛用いただきたいとおもいます。¥69,000、(別税)でお願いいたします。地色は白に近い銀ネズです。