着る

衣替えは数百年の慣わしの歴史があります。儀式やお茶席では守ることを前提に成り立っていますが、近年、結婚式などホテルの冷暖房の中で行われます。夏でも袷を着用なさいますからそれはそれで合理的・・・と思います。また、日付けは旧暦(太陰暦)です。ですから皮膚感覚と衣替えの時期には開きがあります。大きな問題だと思いますが、困ったことです。同様のことは、俳句の季語にもあると聞きます。

10月1日~5月31日
着物:袷
帯:袋帯、袋名古屋帯、
長襦袢:袖無双(二重になっている)
半衿:塩瀬
帯揚げ:綸子、ちりめん

6月1日~6月30日
着物:単
帯:袋名古屋帯、単名古屋帯、八寸かがり帯、夏帯(7月に近づくと)
長襦袢:袖が単(一重)材質も楊柳など肌に触れる面積の小さいもの。
半衿:楊柳
帯揚げ:綸子、絽(夏に向かう感覚)
帯締め:冬と同じですが、夏高麗なども使います。

7月1日~8月31日
きもの:夏物、(絽や紗、麻、明石、夏お召し、夏大島、夏結城、その他)
帯:夏帯(絽袋帯、紗袋帯、絽名古屋、紗名古屋、博多夏帯、八寸かがり夏帯)
長襦袢:絽、紗、麻など。
半衿:絽、麻
帯揚げ:絽、紗
帯締め:夏帯締め

9月1日~9月30日
きもの:単
帯:袋名古屋、単名古屋、八寸かがり帯。初期には夏帯を使ったりします。
長襦袢:袖は単
半衿:楊柳、塩瀬。
帯揚げ:綸子(袷の季節に向かう感じ)9月始めの暑いときに、絽も使います。

長襦袢について:
長襦袢はあまり厳格になさらなくてよろしいと思います。5月くらいから暑ければ絽をお召しになる方もございます。また、洗いが高いですから、ランニングコストを引き下げるため、ウオッシャブルになさることもよろしいのでは・・・縦糸が多く入っていれば、洗ってもあまり縮みません。化繊の糸で仕立てます。