あるべき指針

菱健・付け下げ・菱取り-500

資本は利益の最大限の追及を目的とする・・・・誰でも知っている資本主義の定義です。でも一人勝ちになった近年の資本主義のあり方は暴走気味で、人々の幸福を阻害する方向に走っているような面がありはしないか・・・・と感じています。グローバルな企業にとっては競争相手がありますから致しかたない面があると思うのですが、着物業界はマイナーであり、日本の国内市場にふさわしい発想を持たないと現実と大きく離れてしまうでしょう。業界は本来最高峰の工芸品のイメージを汎用品にまであてはめています。実需の世界は実用の価値でお求めいただくべきでしょう。富士山の高い峰は広い裾野があってこそ存在できます。多くの方が小さな負担でたくさんきものを着ていただく日常なしに、明日のきものなどあり得ないでしょうに・・・・そういった意味でも、着物業界だけでも石門心学の精神を持っていただきたいとこころから願います。このページをお読みいただく方の半分くらいは業界の方ですのであえて提言申し上げます。