ハイエク3

南禅寺4-500

ハイエクが日本を訪れ、処々で講演をなさった折り、よく”老子,々々”とつぶやいておられたと書かれています。たぶん、彼の中には老子の無為自然なあり方が現代に生かされたら・・・・との思いがあったのではないかと想像するのですが、現実に起こったことは、市場の暴走ともいえる状況でした。どのような思想であれ、その用い方を誤れば、両刃の剣となります。社会主義経済はソ連の失敗によって研究されることもなくなりました。ただいまは個人主義(自由主義)の発想しかありません。ハイエクは競争の必要を説きました。思想上の競争が全くない今日は健全とは言い難いのではないでしょうか。