帯の手先

綴れ前の柄-500

写真はあるお客様の綴れの袋帯の前の柄です。左側が手先ですので、右手に手先を持たないと前の柄が出ません。私たちは片腹と呼ぶのですが、左右どちらで手先を持っても柄が出るようには設計されていないのです。変なようですが、つづれではこの柄取りが普通なのです。今でも、つづれを注文いたしますと、祝儀手ですか?不祝儀手ですか?と尋ねる機屋さんがあります。マニアックなことなので、こだわる必要はないのですが、故事来歴の知識としてちょっと面白いお話です。