絹ばらのゆくえ

絹バラ-500

グンゼの絹ばらブランドの裏地は全国標準になるくらい多くの呉服屋さんで使われていました。ただいま、それがちょっとした騒ぎになっています。今はグンゼさんはありませんから、子会社に移転して同じものを作っているのですが、どうも製造中止になりそうなのです。代わる裏地は広幅の裏地ではありません。使い比べてみましても、絹ばらは洗い張りをしても、他のメーカーと違い、痩せて帰ってこないのです。中止になる事情はいろいろ聞きますが、根っこに生産性の低下があり、六割くらい値上げしたのですが、それでも製造するメリットがない・・・・とのことです。メーカーに注文が少ないということは、それだけきものの需要が減少している、または中国を含む低い品質の裏地に切り替わっている・・・・のです。わたしも、福井県の他のメーカーの輸出用羽二重を検討したのですが、とても使えません。絹ばらをやっと2か月分だけ確保しましたが、そのあとは、小幅の羽二重を使うようになると思います。関東ではほとんど使いませんが、小幅の羽二重のほうが絹ばらより上質ではあります。ともあれ、とても困った状況になってきています。