大奥

絽綴れ八寸-500

写真は絽の爪つづれ(スクイ)の前の柄です。左右どちらでも締めれるよう、柄が設計されています。先日の柄取りのように、片方しか柄がない場合もあります。このような柄のつけ方になったのは、江戸城の大奥で左手に手先を持つ帯の締め方に統一して以来のことだそうです。右手先が普通で、左手先は不祝儀手と言われていた時代、襟を左前に変えるほど厳しい規制だったでしょう。理由は、大坂方の患者を見破るため・・・・だったそうです。習慣で朝起きて、帯は右手に持ちますよね。今もって、「私どもでは片腹の柄付けをいたしますので・・・・」といわれる機屋さんもあります。こだわることはありませんが、面白い小話です。