証紙番号700、まことさんの名古屋帯

まことさんの名古屋帯、荒磯紋でございます。むかしからまことさんや丹波屋さん、捨松さん、藤田さんなどは個性的な手織りの名品を作る機屋さんとして知られています。この九寸は、昔から付き合っていたひとから安くで譲ってもらいました。白地に荒磯紋を織りだした上品な名古屋帯です。初釜などに紋付の無地に合わせていただきたい帯でございます。飛び柄の小紋や付け下げに合わせていただいて、柄も品物も十分に対応いたします。¥75,000、-(別税)でお願いいたします。

お正月から、京都をはじめ、業界の方々の見通しを聞いています。素材の絹糸の世界的なひっ迫で、30%くらいの値上がりが避けられないようで、長じゅばん地、無地の白生地、紋意匠、裏地、八掛地などの値上がりは避けられないようです。中国製の白生地は表生地についてはいろいろ問題があり、長じゅばんや裏地が中心になっているのですが、みやこさんのように、中国でスクイを制作をして、「これだけのものを日本人がつくれますか・・・?」と言われるように、とても優れた織物を制作していられるところもございます。藤娘きぬたやさんも中国で作っておいでです。日本製と遜色はございませんが、値段もほぼ同じです。中国の質の高い織物はそれなりに評価をしてゆかなければならないとおもいます。でも、白生地はすこし違うようにおもいます。三十年も以前に、中国で白生地の製造を試みたある丹後の大手の機屋さんが、あらゆることを試みましたが、うまくいきません。最終的に気候風土の違いとしか考えられません・・・と話しておいででした。いまは改善できていますが、わたしは触りましても違和感を感じます。ともあれ、ことしは値上げラッシュになるとみなさん覚悟しておいでです。たきちのことには明日から申し上げたいとおもいます。