
紀元前1500年ころ、インド・ヨーロッパ語族のアーリア人(ギリシャ人やドイツ人と共通の祖先をもつ民族)がヒンヅークシ山脈を越えてインドへ侵入してまいります。彼らはすでに鉄器を使用しており、青銅器文明の土着勢力に対して圧倒的に優位でした。以来今日に至るまでアーリア文化がインドの中心であることに変わりはありません。やがてアーリア人の中で祭祀を専門とする人たちがバラモン階級を形成してゆきます。バラモン僧はヴェーダ祭式を執り行い、死後の生や現世利益を約束し、代価を得ていました。紀元前7~8世紀頃になるとそのような皮相的な祭祀では満足しない人々が多くなり、宇宙の根本原理や自己と世界との関係はどのようなものなのだろう?・・・といった哲学が求められるようになりました。ウパニシャッド誕生の前夜です。
